私が、寒い季節に、アウトドアでもタウンでもインドアでも、つまりはどこでも(笑)なのですが、大好きなウェアがあります。
それは、ずばりフリースです!
フリースの暖かさ、軽さ、着心地の良さは抜群で、もはや寒い季節の必需品ですね。
たとえ外出しなくても、着ていてラクなので、部屋着にも最適です。
そんなフリースも、私が子供のころにあった記憶はありません。
その当時あったのは、ウールやアクリルのセーターとか、中綿入りの袢纏(はんてん)くらいでした(笑)
というこで、フリースについて、ちょっと調べてみました。
Contents
🔳 フリースの歴史
フリースは、1979年に、それまで主に軍用のウール製品を製造していた「MALDEN MILLS(モルデンミルズ)」という繊維工場によって開発された素材です。
現在では、同社の商標である「POLARTEC(ポーラテック)」が最も知られていて、「MALDEN MILLS(モルデンミルズ)社」の社名も、2006年より「POLARTEC(ポーラテック)社」となっています。
フリースを、アウトドアで活躍するウェアにしたのは「Patagonia(パタゴニア)」といわれていますが、以来、フリースは、山では欠かせないアイテムとなりました。
今では、フリースは、多くのアウトドアブランドが、独自の素材も開発して、商品を製造しています。
🔳 フリースの特徴
フリースには、短所も含めて、多くの特徴があります。
まずは長所からですが、
□ フリースの長所
・軽量である
・速乾性がある
・通気性がよい
・ストレッチ性がある
・簡単に洗濯できる
・肌触りが柔らかい
・安価である
など、フリースには、多くの優れた特徴があります。
その一方で、
□ フリースの短所
・火に弱く、焚き火や花火などによって、簡単に穴が空く
・防風性がない
・撥水性がない
・脱いだ時、コンパクトに収納できない
・洗濯による毛玉(ピリング)ができやすい
などといった、マイナスの特徴もあります。
確かに、フリースは、やや、コンパクトさに欠けるという短所もありますが、最近では、「マイクロファイバー」という、起毛が小さくてコンパクトになるフリースもあります。
また、防風性に弱いフリースですが、例えば「ポーラテックウィンドプロ」などのように、生地そのものに防風性を持たせたフリースもあります。
しかし、多くは、防風性の高い生地と組み合わせているため、重量は重たくなり、フリース独特のしなやかな着心地も、損なわれる傾向にあります。
ですが、これら防風性があるフリースは、主にアウター向きと考えられます。
通常のミドルレイヤー(中間着)として使用するには、暑すぎると思いますし、中間着に防風性や撥水性は、あまり重要ではありません。
そう考えると、ミドルレイヤー(中間着)として、ベースレイヤー(インナー+ロングスリーブTシャツなど)とセットで着る分には、無視できるマイナス面がほとんどですが、それでも、やはり「静電気」だけは、なんとかしたいものです。
🔳 ユニクロとアウトドアブランド
一般的にもフリースは、ユニクロの登場により、寒い時期の定番ウェアとなりました。
ただでさえ「安価」が特徴のフリースです。
ユニクロのフリースが、高いわけがありません。
しかし、アウトドアブランドのフリースは、だいたい1万円前後、高いものだと2万円を超えるものもあります。
その違いは何?というと、
・もしくは、同じ暖かさであれば、アウトドアブランドのフリースのほうが、重量が軽く、機能的である。
といった感じですが、こればっかりは、実際に着比べててみないと、実感できないかもしれません。
また、ユニクロのフリースは、使い捨てといった感じが強く、何年も愛着を持って着れるという気はせず、使い捨てに近いものがあります。
それに対して、お気に入りのアウトドアブランドのフリースであれば、お手入れ次第では、長く愛用することができます。
私は、ベースレイヤー(インナー・ロングスリーブTシャツ)とアウターレイヤー(アウター・レインウェア)は、とりあえず、モンベルストアで揃えました。(コスパが素晴らしかったので。)
しかし、ミドルレイヤー(中間着)に関しては、モンベルストアの店員さんより、
「中間着は、とりあえずは、お持ちのものからでも大丈夫ですよ!徐々に揃えていけば!」
というアドバイスを頂きました。
確かに、すべてを一度に揃えるのは、金額的も大変です。
何も持っていないと、すべてをまとめて、一式揃えようとすると、10万〜20万円くらいかかりますね。
ということであればと、そのアドバイスに従うことにし、必要性に応じて、徐々に買い足して行くことにしました。
🔳 やっぱりアウトドアブランド
しかし、次第に、「やはりユニクロのフリースというのも、アウターを脱いだときに、かっこ悪いなぁ〜」などと、変な欲がでてきてしまいました(笑)
また、ユニクロ製でなく、ポーラテック製のフリースも、その価値も知らずに持っていましたが、それらも中間着にちょうど良さそうな、薄手のフリースではありませんでした。
中間着の生地が厚すぎると、やはり動きにくいです。
一般的に、タウンユースでのフリースは、冬場の寒い時期にだけ着るものです。
しかし、アウトドアでは、薄手のフリースであれば、夏場でも使えるということがわかりました。
夏場でも、標高が高いところでは、肌寒いことがあるからです。
そこで、
「よし、通年で使えるのなら、もうすぐ春だけど、アウトドア用のフリースを買おう!」
と思ったわけです。
🔳 ICI石井スポーツ
今回は、よく行くモンベルストアではなく、少しだけ遠いですが、登山・アウトドアスポーツ専門店のICI石井スポーツへ行ってみました。
基本的にモンベル製品は、セールになりませんが、他のスポーツショップでは、多くのブランドの商品が、商品入れ替えのため、セールの対象になることが多いので、それを狙って。
しかし、やはりアウトドアブランドのフリースなると、やはり高いですね。
多少は、プライスダウンしているものもありましたが、サイズがなかったり、好みの色がなかったり。
私の家から、いちばん近いICI石井スポーツでは、Patagonia(パタゴニア)の取り扱いはありません。
マムート、モーマット、ミレー、ザ・ノースフェイスなどの、取り扱いはありましたが、そろそろ春物の入荷時期だということもあり、品揃えは少なく、やはり色とサイズで、ぴったりなフリースが見つかりませんでした。
色やサイズが揃っていたHaglöfs(ホグログス)は、残念ながら値段が高すぎて、対象外となりました。(2万円以上はちょっと…)
他店舗から取り寄せもできるようでしたが、「絶対にこれ!」という商品が、あるわけではなかったことと、サイズが決めきれないこともあり、それもできませんでした。
🔳 サイズ選び
私の場合は、身長のわりに痩せているので、サイズ選びが、とても難しいです。
パンツは、モンベルのSサイズのロング丈がぴったりです。
トップスは、ものによってSサイズだったりMサイズだったり。
場合によっては、丈だけとか、袖丈だけが短い、なんてこともあり、本当に難しいです。
海外ブランドとなると、だいたいSサイズになりますが、ブランドによってスリムなモデルだったら、身長的にMサイズもいけるという感じで、本当に迷います。
なので、実際に複数のサイズを、試着してからでないと、怖くて買えません。
色やデザインが気に入って購入しても、サイズが合っていないと、やはり着なくなりますので…
🔳「TERNUA(テルヌア)」のフリース発見!
時期的に、ちょっと遅かったかな?と思って諦めようとしていたのですが、見慣れないマーク(クジラの尾びれ)のロゴマークのフリースが目に止まりました。
色は、限りなく黒に近いシックなチャコールグレーでしたが、いちばん合わせやすい色だと思うので、特に不満はありません。
はじめは、ブランド名からして、読めなかったのですが、その場でモバイルを使って調べて、「TERNUA(テルヌア)というブランドであることが分かりました。
□「TERNUA(テルヌア)」とは
ということで、「クジラの尾びれ」が、トレードマークとなっています。
ブランド名は、何百年もの昔、バスク人が、数千キロの旅路の果に発見したと「テルヌア島」という島に由来しています。
「テルヌア」とは、バスク人の言葉で、「新しい大地」を意味する言葉だそうです。
日本国内では、「TERNUA(テルヌア)は、ICI石井スポーツの独占販売となっており、あまりお目にかかることはないはずですが、最近では、「イッテQ登山部」の影響もあって、売り切れることもあるのだとか。
「イッテQ!登山部」といえば、2018年2月18日放送後の「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系)で、タレントのイモトアヤコさんをはじめとする「イッテQ!登山部」のメンバーが、南極大陸最高峰の「ヴィンソン・マシフ」に登頂に成功しましたね。
「ヴィンソン・マシフ」は、エベレストを始めとする、七大陸最高峰に名を連ねる名峰です。
そして、このヴィンソン・マシフは、七つの山の中でも、最も登りきった人が少ないのだそうです。
テレビ番組とはいえ、あっぱれですね!イモトさん!
そんなイモトさんが、愛用しているウェアが「TERNUA(テルヌア)」だということです。
もちろん番組出演時にも、身につけていましたね。
「TERNUA(テルヌア)」は、本格的な登山から、ジュアルシーンに至るまで幅広く使える登山ブランドということです。
欧米系のウェアは、体格の小さい日本人にはフィットしづらいことも多く、サイズ選びも難しいいものです。
しかし、欧米人の中でも、比較的平均身長が低い、スペイン人の体型に合わせて作られた「TERNUA(テルヌア)」の製品は、比較的、私たち日本人にもフィットしやすいと言えます。
□「TERNUA(テルヌア)」のフリース
私が見つけた「TERNUA(テルヌア)」のフリースは、『SHAPIR ISG 』という品番だと思います。
POLARTEC(ポーラテック)の「Micro Series」で、価格は、9,900円+消費税。
ユニクロのフリースなら、10着くらい買えそうな価格ですが、Haglöfs(ホグロフス)やPatagonia(パタゴニア)だと、2万円以上することを考えれば、安い方だと思います。
そして、これは、特にどこにも書かれていないように思うのですが(英語だから分からないだけかも…)、今回、購入した、
「TERNUA(テルヌア)」のフリース『SHAPIR ISG 』は、脱いた時の不快な静電気が、ほとんど発生しない!
ということに驚きました。
売り場にあった、Haglöfs(ホグロフス)などを含む他のフリースは、やはり脱ぐときはかなりの静電気が発生しました。(その時、私が着ていたシャツの素材も関係するとは思いますが。)
Sサイズ(ユーロM)とMサイズ(ユーロL)のサイズ違いを、何度か着比べたのですが、本当に静電気が発生しなくて驚きでした。
それだけで、「買う価値がある」と思いました。
カラーは、一色しか残っていませんでしたので、悩む余地はなく、残る問題はサイズ選びだけです。
身長的には、Mサイズ(ユーロL)でも大丈夫そうでしたが、フィットしている方が温かいし、アウターとして着ることはないと思うので、よりフィットするSサイズ(ユーロM)に決めました。
「Recycled」と「Water Repellency」
そして、今回のフリースには、「Recycled」と「Water Repellency」というタグが付いていました。
「Recycled」は、「ペットボトルからのリサイクル素材である」という意味です。
フリースとは本来、羊の毛でできた布のことを言いますが、最近のフリースは、多くがポリエステル繊維製です。
そして、「POLARTEC(ポーラテック)社」のように、リサイクルのペットボトルを使って、フリースを作っている会社もあります。
「Water Repellency」は、「撥水性があると」いう意味ですので、軽い撥水処理がされているのでしょう。
🔳 おわりに
私は、山に興味が湧く以前から、フリースが大好きで、これまでにもユニクロ(主に部屋着として)やPOLARTEC(ポーラテック)製のフリースなど、その違いや歴史もわからずに、よく購入していました。
しかし、今回のような、高機能な、薄手のフリースは始めてです。
今回、購入した「TERNUA(テルヌア)」のフリースは、デザインはシンプルで、もちろん着心地はバツグン。
基本的にフリースは、軽いものですが、より軽く作られているように思います。
そして何と言っても、不快な静電気が発生しないというのが、とても気に入りました。
偶然、見つけた商品で、セール対象外でしたが、とてもいい買い物をしました。
冬場だけではなく、年間を通して使えるというのも嬉しいポイントで、それを考えたら、決して高いものではないと思います。
世の中には、ぱっと見ただけでは、その違いがわからないけど、価格差が10倍くらいある商品とか、けっこうあると思います。
やはり、安いものには安いなり、高いものには高いなりの理由があるのですね。
これからも、少しくらい価格が高くても、可能な範囲で、良いものを買い揃えていきたいと思います。
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